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コラム
2020.09.04
スライド制作テクニック プレゼンのノウハウ

プレゼンの構成に「起承転結」はあてはまらない?

プレゼンテーションの準備をする際悩ましいのが、話の流れ、順番の検討だと思います。私たちプレゼンテイメントでは、流れや順番、情報量の整理を「構成」と呼んでいます。限られた時間の中で、聞き手に「何を、どのように伝えるか」。プレゼンテーションの構成は、オリジナルかつ答えが一つでないからこそ、悩みもしますが、それを考えるのは非常に楽しく、クリエイティブな時間であるともいえます。しかし、プレゼンテーションが元々海外の文化である事からも、日本には明確な手法が伝わっておらず、構成の作成に時間がかかってしまうのも事実です。弊社のお客様からも「伝えたいことはあるけど、うまく組み立てられない」「どこまで盛り込めば良いか悩む」と言った声をよく伺います。
この記事では、私たちも実践している伝わりやすい構成の考え方、組み方をお伝えします。
構成作成前に行うべき、「シーンの把握」「ゴールの設定」、構成後の「スライドデザイン」について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
プレゼンを成功させるスライド作成×話し方のコツ

目次
  1. 伝わりやすいプレゼン構成とは
  2. 失敗しないプレゼンフォーマット4選
  3. 「伝わる」構成作成のコツ

「伝わる」プレゼン構成を意識すれば、プレゼンの効果が上がる

プレゼンの基本構成は「導入→結論→理由・根拠(→結論)」です。プレゼンシーンや目的によっては意図的にイレギュラーな構成にすることもありますが、まずは基本に忠実に作成することをオススメします。同じ情報でも、話しやすい順、情報が集まった順などでなんとなくスライド作成してしまうのと、「伝わる」プレゼン構成を意識して組み立てるのとでは、プレゼンの効果に大きな差が出ます。慣れないうちは構成づくりに時間がかかりますが、本記事で解説するポイントを押さえれば「伝わる」プレゼンの実現が可能です。

1|伝わりやすいプレゼン構成とは

プレゼンテーション構成について調べると、「起承転結」を推奨する記事を数件見かけます。しかし起承転結は、小説やドラマなど、物語の展開に用いられる手法なので、私たちはプレゼンテーションには向かないと考えています。プレゼンテーションは明確なメッセージを持ち、それを聞き手に伝えることで聞き手の行動を促すものなので、物語の構成とは別の組み方をするべきです。
プレゼンの基本は、ロジカルシンキングというフレームワークを活用して出来ています。ロジカルシンキングとは、伝えたいメッセージをツリーの一番上に置いたとき、そのメッセージを導き出す要因を明確に分類し、分かりやすくまとめる考え方です。それを視覚的に表現したものを「ロジック・ツリー」と呼びます。プレゼンテイメントでは、ロジック・ツリーを描きながら、メッセージをわかりやすく説明する構成を組んでいきます。階層を深くすることでより濃い分析ができますが、ターゲットの知識レベルやプレゼンの目的、プレゼン時間に応じた階層数で構成することをオススメします。

ロジックツリー

ではもう少しわかりやすくお伝えするために一般的なプレゼンテーション構成を、「起→承→転→結」ではなく「起→結→承→結」で説明してみます。

【起】
プレゼンテーションの冒頭では、聞き手がプレゼンターの話を前向きに聞ける状態をつくることが重要です。はじめはプレゼンターと聞き手の関係ができていないため、本論に入る前に、アイスブレイクで共感部分を作り、聞き手に親近感を与えることが大事です。そのようなプレゼンテーションの導入部分が「起」にあたります。
例えば
「みなさん、最近○○な事をよく見かけませんか?本日もつい先ほど~」
「ここにいらっしゃる皆さんは○○な悩みを抱えていると思います。それでは○○できず、お困りだと思います。かくなる私も~で困っている事がありました」
聞き手が抱えている悩みや課題を、プレゼンター自身も身近に捉えていることを伝えることで、共感を呼び、聞き手との距離を縮めることができます。

【結】
次は、結論の「結」です。
「そんな○○な状態を打破するため、本日は○○をご提案し、皆さんに○○な状態になっていただきたいと思います。」
聞き手が、このような冒頭の「起・結」パートでプレゼンターに共感できてこそ、その後に続く「理由」を知りたがる、聞きたがる。これが、効果的なプレゼンテーションの構成です。

【承】
「結」を論理的に説明するために、ロジック・ツリーで分解した項目を、順を追ってプレゼンテーションしていきます。
たとえば「「結」を導いた理由は3つあり、その3つはこうである~」。という流れだと、聞き手の頭に入りやすいです。

【結】
最後に改めて、「このような要因、分析から○○がベストだと確信しています。」とメッセージを伝えることで、より聞き手の印象に残りやすく、効果的なプレゼンテーションになります。
ロジックツリーの順をたどる

2|失敗しないプレゼンフォーマット4選

前章では「起承転結」の言葉を用いてプレゼンテーション構成を説明しましたが、ここでは、誰でも使える失敗しないプレゼンテーションのフォーマットをご紹介します。

①基本の「SDS法」

「Summary(話の概要・結論)」「Detail(話の詳細)」「Summary(話の概要・結論)」の流れでプレゼンテーションする方法です。DetailがSummaryで挟まれている事から、別名サンドイッチ法とも呼ばれます。主に時間の制限があるプレゼンテーションシーンで活用されることが多く、自己紹介やセミナーなどに最適です。短い時間の中で、強く「S(結論)」を伝えたい場合に有効です。この「SDS法」を日本式で表現すると「結・承・結」となります。

②具体的な「PREP法」

PREPは「Point(結論)」「Reason(その理由)」「Example(その例)」「Point(結論)」という意味です。前出した「SDS法」の「D」を「RとE」の2つに分解していることから、聞き手により丁寧に伝えるプレゼンテーションに向いています。主に論文や報告などの場面で活用されています。この「PREP法」も日本式で表現すると「結・承・結」となることは変わりません。

③納得感をもたせる「FABE法」

FABEは「Feature(特徴)」「Advantage(利点)」「Benefit(利益)」「Evidence(証拠)」の頭文字で、主に商談などで聞き手に効率的に商品・サービスの価値を説明する時に役立ちます。通販番組でもこの手法が使われており、コンパクト掃除機を例に取ると、以下のような流れになります。
F(特徴)→「小さいけど吸引力は抜群」というメーカーが伝えたい商品の特徴を伝える
A(利点)→「小回りが利く、どの部屋でも使える」など、特徴から得られる利点を伝える
B(利益)→「女性や子どもでも使える、これ1台で十分(他の掃除用具代を節約)」など、ユーザーが商品を使う際のメリットを伝える
E(証拠)→実演を通して、「女性や子どもでもラクラク使えることと、カーペットに詰まった小さいゴミを吸引できる」などを伝える
最後に証拠がくるので納得感を与えやすく、競合他社との比較などでも効果的に使えるフォーマットです。

④行動促進につなげる「TAPS法」

TAPSは「To Be(理想)」「As Is(現状)」「Problem(問題)」「Solution(解決策)」の頭文字です。理想と現状のギャップを問題点として伝え、理想に近づくための解決策を提示する流れで、主に聞き手に何かしらの行動を促したいときに有効なフォーマットです。社内キックオフミーティングやコンサルシーンなどで、聞き手が現状の問題を自分事として捉え、行動したくなる思考へ促すことが可能です。

他にもプレゼンのフォーマットは多数あります。基本の構成に慣れたら、プレゼンシーンに応じて様々なフォーマットを活用してみてください。各プレゼンシーンのスライド作成ポイントはこちらをご覧ください。

3|「伝わる」構成作成のコツ

プレゼン構成の考え方と、失敗しないフォーマットについてお伝えしましたが、いざ構成を自分で作ろうとすると、どのように進めたら良いか悩む場合もあると思います。ここでは、プレゼンテイメントでも行っている構成づくりを、流れに沿って解説します。

  • ①情報整理とメインメッセージの決定
  • ②スムーズなストーリー構築
  • ③適切な枚数の割り当て

①情報整理とメインメッセージの決定

まず、メインメッセージを決定します。メインメッセージとはプレゼンで一番伝えたいこと。メインメッセージを決めておくことで、ぶれない構成を作ることができ、プレゼンに一貫性をもたせられます。メインメッセージを決めるためには、丁寧な情報整理が必須です。手元にある情報をレイヤー(階層)ごとに分け、グループでくくることで、何を伝えるべきかが見えてきます。この時、先ほどお伝えしたフォーマットに当てはめ、足りない情報がないか確認しつつ進めることで、メインメッセージの質を高めることができます。

情報整理

②スムーズなストーリー構築

構成を作る際見落としがちなのが、「プレゼンが一つのストーリーになっているか」です。レイヤー分け、グループ分けなどの情報整理も重要ですが、最終的には一つのストーリーとして聞き手に伝えなければなりません。流れに唐突感があると、聞き手の中に疑問が残ってしまい、メインメッセージを受け取ってもらえない可能性があります。情報整理をしつつ、全体を構造的に理解し、導入から結論、結論から根拠、根拠から具体例など、各要素間の繋がりに違和感がないか確認しながら構成することをオススメします。

③適切な枚数の割り当て

ストーリーが見えてきたら、スライドデザインに入りますが、その前にやっておくと良いのが、適切な枚数の割り当てです。プレゼンスライドの枚数は、プレゼン時間とも密に関わってきますので、時間に応じて割り当てることをオススメします。1スライド1分を目安に考え、30分のプレゼンなら30枚、1時間のプレゼンなら60枚と仮定して、設定してみてください。以下は30分の学校説明プレゼンの設計案です。

プレゼンの枚数

構成の考え方、フォーマット、コツをお伝えしてきましたが、構成作成で何より大事なのは、「聞き手」の存在を意識することです。どのような流れで話を展開すれば聞き手に伝わりやすいか。このポイントを押さえていれば、きっと効果的なプレゼンになります。プレゼンテーションの語源は「プレゼント(贈る)」です。一方的に話すのではなく、聞き手に寄り添う気持ちで構成をつくると良いでしょう。

プレゼンテーションコンサルティングは私たちプレゼンテイメントにお任せください。
お見積もり依頼お問い合わせから、お気軽にご連絡ください。

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